ピンピンコロリがいいと言うけれども 2021年1月23日(土) お祥月のおつとめにお参りしたとき奥さまが仰いました。主人が急に亡くなったときはあっけない別れに辛くて大変でしたけどこのごろ主人への思いがやっと少しずつ穏やかになってきました、と。 いろんなところでピンピンコロリで逝きたいと聞きます。大きな患いもせず寿命を全うするように命を終えたい、と。どこかで誰かがそうだったと聞くと自分もそうありたい、とも。 でも実際に大切な家族の誰かがピンピンコロリだと大騒動です。全く予期せぬことなので家族に急いで戻るよう連絡しないといけないし葬儀の手配や親戚知人友人などに連絡して訃報を伝えることになります。 どうにか一段落した頃になって突然の別れに心が置いてきぼりになったり不条理さに苦悶したり自責の念や怒りの気持ちが湧いてくることもあったり。あるいは自分一人が残された気がして孤独感に苛まれたりすることもあります。 そうした複雑な感情や身心の反応は日を追うごとに落ち着くこともありますが何かの瞬間にパッとフラッシュバックしたり急にまた湧いてきたりもします。風が吹けば波が立つ水面のように永遠に波紋が生じないというのは滅多にありません。 乗り越えなければいけない訳ではなくて付き合い方が肝心です。複雑な感情や身心の反応は日を追うごとに落ち着くこともあります。ご縁のある方には手を合わせてお念仏を申していくこともお薦めしています。 シェア Tweet