そのときにしか咲かないもの

2026年4月3日(金)


年度替わりに広島県内の浄土宗のお寺の組織で
役を承っているため、定例会議に出席するため
新幹線を利用して福山まで往復してきました。

福山駅のホームに降り立ったら窓越しに見える
鉄板張りで修復された天守閣が美しくそびえ立つ
福山城の塀越しに桜が咲いているのが見えました。

強く吹き付ける風が少し肌寒く感じる日でしたが
桜を愛でる観光客の姿に春の訪れを感じながら
定例会議が開かれるお寺まで歩いて向かいました。

ややこしい審議事項はありませんでしたが
新体制となって初の年度替わりということで
慎重な審議を重ねて無事に会議が終わりました。

大抵は会議が終われば解散になるだけですが
今回は会議後の懇親の席が設けられていて
珍しくじっくり親睦を深める時間がありました。

役職者の世代交代が進んできているとはいえ
会議の場では言葉を選んで発言をするがゆえに
よそよそしかったり堅苦しかったりしますが。

懇親の席に参加していたメンバーは同じ年代が
中心だったこともあってか、肩の力が抜けて
くつろいだ雰囲気でゆったりと始まりました。

最近どう?という近況を確かめ合う話ではじまり
お寺や坊さんとして日ごろ悩んだり思案したり
している真面目な話にも自然と流れていきました。

会議と違ってくつろいだ雰囲気でいられる場だと
形式ばらない言葉でざっくばらんに話せるので
けっこう腹を割った話も自然と交わされました。

こうした懇親の場で交わされる言葉というのは
その場にいる人どうしだからこそ伝わってくる
感覚や重みや温度感があるように思います。

周りの同世代と同じく若手の坊さんたちは
懇親の場を敬遠しがちな方も少なくないですが
せっかくの機会を逃してもったいないように感じられます。

同じ釜の飯を食う仲間という言葉のとおり
会食しながら話すからこそ自然と出てくるような
貴重な話というのが懇親の場にはあるんですよね。

会議後に懇親の席を設けていただいたおかげで
公の場では聴けない貴重な体験談や珍しい話題に
触れられるというステキなひと時を過ごせました。

参加するかどうかはそれぞれでよいとしても
こういう時間の中にしかない学びや気づきが
確かにあるものだなぁとあらためて思いました。

帰りに福山駅で灯りに照らされた桜を眺めたとき
今回の懇親の場に集ったご縁でしか聴けない言葉のように
そのときにしか出会えない景色があるのだと感じました。