完璧主義の呪縛をほどいていく

2026年2月19日(木)


先日ご縁のあったお葬式に参列していた方から
「相談に乗っていただきたいことがあって…」と
連絡をいただいたのでお寺でお話を伺いました。

数年前に大切な友人を亡くされた体験があって
少し前には運転中に交通事故にも巻き込まれて
いろいろ心が張りつめておられる女性でした。

もらい事故の被害者であるにもかかわらず
担当者の心ない言葉と対応に深く傷ついて
納得できない想いがどうしても消えないそうで。

割り切ってしまえばいいとわかっていても
なぜ私が…という悔しさが拭いきれなくて
夜寝られなくて心が休まらないとおっしゃいます。

また、大切な友人が病を患ってから会えないまま
亡くなったことの後悔も残ったままになっていて
でも友人の分まで頑張らなきゃとも思っていて。

何でもすぐ背負いこんでしまいがちな性分で
吐き出せたら楽になるとは分かっているけど
しっかりしなきゃ!と思ってしまうそうです。

他にもいろんな出来事を抱えながら生きていて
「生きるって大変ですね」とつぶやかれたあと
沈黙されていた間に一つ感じたことがありました。

さまざまな出来事が降りかかっておられるけど
出来事そのもの以上に「完璧じゃなきゃいけない」
という想いが強すぎて苦しんでおられるのでは…と。

前を向かなければ…強い自分でいなければ…
自分でなんとかしなければ…と頭で考えるほど
気持ちは置き去りにされて心の奥に押し込められます。

悔しかった、悲しかった、許せなかった、嫌だった…
自分の感情に目を向けるのを忘れておられませんか?
と申しあげたら、ハッとなって何か気づかれたようでした。

「こうじゃなきゃいけない」と正しさを追い求めて
完璧であろうとする想いに常に突き動かされていたら
自分の心の声に耳を傾けることはできなくなります。

出来事の対処に悩むよりも自分の心と向き合って
ありのままの感情をそのままに認めていくことは
弱さではなくて、自分を労って自分を慈しむことです。

完璧であろうとするのは一旦脇に置いてみてください。
常に完璧でなくても大丈夫と思えたら、少しずつ生き方が
軽くなっていくように思いますよ、とお伝えしました。

同じように完璧主義に陥って苦しんでいるときは
頭で考えるよりも自分の心の声に耳を傾けてみると
ホッとできる時間が持てるんじゃないかと思います。