時代に飲み込まれた過去に学ぶ

2025年12月12日(金)


宮城県の友人僧侶に「ぜひ来てね」と頼まれて
東京出張の流れで昨日午後と今日の午前と午後と
仙台で浄土宗僧侶向け講習会に参加してきました。

昨日の講義は浄土宗戦時資料に関する報告書を
作成された浄土宗平和協会理事長の廣瀬卓爾師による
『「浄土宗戦時資料」が示唆する浄土宗教師の課題』でした。

今年6月25日に沖縄の糸満市摩文仁の平和祈念公園での
平和誓願法要で40分の講義を一度拝聴していますが
今回は90分2コマの講義で聴き応えがありました。

日清戦争から第二次世界大戦まで戦争の遂行に
協力してきた事実をまずは知って直視しないことには
同じ過ちを繰り返してしまうという言葉は重くて。

語るうちに次第に熱を帯びてほとばしっていく情熱が
廣瀬理事長の一言一言からひしひしと伝わってきて
やはり仙台まで来て生で拝聴できてよかったです。

今日午前の谷崎隆光先生の講義『戦時教学を学ぶ』は
昨日の廣瀬理事長の講義内容も踏まえたもので
これまた熱が籠もっていて生で拝聴すべきものでした。

明治憲法と教育勅語の公布以降に国家方針によって
仏教が形骸化していった歴史的過程を直視したうえで
仏教が本来向かうべきところを示すのが前半でして。

後半は改めて国家方針によって仏教が形骸化してしまい
戦時教学により逸脱した影響が現代にも尾を引くのを
断ち切って本来の意味に立ち返るべしというものでした。

この研修会には宮城県だけでなく東北や北関東からも
参加している人がいて、そのほとんどが既知の方で
久しぶりに懐かしい皆さまにお目にかかれました。

懇親会には両先生も懐かしい皆さまも出席されていて
近隣では触れることのできない貴重な慣習の話だとか
講義の延長での討論など真面目な話が飛び交っていました。

この企画を立てて私も誘ってくれた友人僧侶のおかげで
極めて貴重であり非常に大切な内容を学ぶことができました。
仙台は雪がチラついて寒かったですが熱い研修会でした♪