知っているからこそ覚えた違和感

2025年9月5日(金)


昨日に続いて鳥取市での坊さん向け研修会で
大学で教鞭を執っておられる先生でもある
僧侶の講師による浄土宗の話を拝聴しました。

サブタイトルに「あたたかさとやさしさ」とついた
法然上人のお念仏の心についてのご講義でして
内容的には主に復習的な事柄が多かったです。

それでも引用される法然さまに関連した文章や
お言葉などが、今まであまり注目して読んでいない
内容がいろいろあったので勉強になりました。

途中で某宗派のお祖師さまの系譜から出てきた
教団に触れたときのお話があったのですが
個人的には正直微妙だなぁと思うものがありました。

10年以上前の私だったら先生のおっしゃる言葉を
「へぇ〜」と聴いて「なんだかなぁ…」といった
感想を抱いたんじゃないかと思ったのですが。

いろんなご縁があって宗派の垣根を超えて
お互いの宗派の教えや歴史や歩みなどについて
何年も対話を重ねてきている今の私にとっては。

おっしゃりたいことは伝わらなくはないけど
その表現方法では誤解を生じさせてしまうかも…
と危惧せざるを得ないような印象を受けました。

それと同時に、お互いにお互いの宗派について
理解しようと思って対話を積み重ねてきて
知識を深めてきた意義をまじまじと実感しました。

違う分野のことは当事者に話を聴いておかないと
その分野で大切にしていることや細かなニュアンスなど
誤って捉えて思い込んでしまうことがありますからね。

時間をかけて対話してきてくれた法友の存在を
とてもありがたいなぁと改めて感じたご縁でした。