お寺の檀家ってどういうものか
2025年5月1日(木)
これまでお世話になっていた菩提寺との関係を
これからどうしていこうかと悩まれていたという
昨日の墓じまいとお寺とのご縁の話の続きです。
菩提寺のお世話をされていたご住職のご兄弟が
亡くなられたけれどご住職は関東在住なので
お寺のお世話をする人がなくて荒れる一方らしく。
法事を頼もうと思ったら関東のご住職に連絡して
ご住職経由で近隣のどこかのお寺からお坊さんに
来てもらってお世話してもらうしかないようで。
相談に来られた奥さまご自身が年を重ねてきて
お寺までお参りするのも大変になってきたので
お寺とのお付き合いを悩まれている状況でした。
すると奥さまに付き添ってこられた娘さまが
「そもそもお寺の檀家ってどういうものですか?」
というド直球の質問をされてドキッとしました。
お寺と檀家との関係性はお寺ごとに違っているし
思わず「う〜ん・・・そうですねぇ・・・」と
何からどう説明するのがいいか考えてみました。
最初は江戸時代にキリシタンではない証しとして
特定のお寺に所属する檀家だと証明してもらうため
すべての人が檀家として登録されたのが始まりで。
そのためお寺が戸籍を管理する行政機関のように
お寺の宗門人別帳に記載して檀家を把握していて
旅行のときにも手形を発行していた制度があります。
その制度があるためお寺は所属する檀家に対して
法事や葬儀などを独占して執り行わせていたし
お寺に対する寄付などを募っていた経緯があって。
明治になってこの寺請制度はなくなったけれど
お寺と檀家との関係性は家制度が残っている間は
維持されてきたけど最近は薄れつつあるんですね。
今では○○家という家制度自体も消えつつあるし
同じ地元にずっと暮らし続けない人も増えたので
菩提寺から離れて暮らす人たちも多くなっていて。
そうなると何をもって檀家とするのかというのは
地域性もあるしお寺によっても違ってくるだろうから
檀家って何かというと説明が難しいんですよね。
という歴史的な経緯について理解してもらえるよう
説明をしたら「へぇ〜そういうものなんですね」と
何となく現状について分かってもらえたようでした。
この続きもあるのですが今回はここまでにします。