百万遍の御忌と数珠繰りとお念仏

2025年4月25日(金)


昨日午後に総本山知恩院の御忌逮夜法要後に
行われた叙任式に出席する前に百万遍にある
大本山知恩寺の御忌法要に随喜で参加しました。

知恩寺の御忌法要は4月23日から25日まで
午前の日中法要と午後の逮夜法要が行われていて
昨日午前の導師を地元の方がお勤めされました。

ちなみに百万遍というのは七日七夜お念仏を
称え続けたお念仏の数が百万遍に及ぶという
ことに由来したもので京都の地名にもなっていて。

後醍醐天皇のとき大震災が起きて疫病が流行して
知恩寺の第8世が宮中で百万遍お念仏を称えたら
疫病が止んだという故事に基づいているそうで。

そのときに弘法大師が揮毫された利剣名号と
540珠の大きな数珠を賜ったということから
百万遍大念珠繰りとしても有名な大本山です。

そのため百万遍の御忌法要では弘法大師による
巨大な利剣名号が御影堂内に掲げられていて
1080珠の大数珠で大念珠繰りも行われますし。

御忌の日中法要のお勤めが終わったところで
普段は御影堂に吊されている百万遍の大念珠が
降ろされて全員で数珠繰り念仏をしました。

お念仏を唱えると自然と三拍子になりますが
百万遍の大念珠繰りは双盤を打ち鳴らして
独特の四拍子のリズムでお念仏を唱えます。

この百万遍の大念珠繰りが終わったところで
御忌の日中法要も終わりとなって御影堂を出て
控室に戻ったら随喜参加もお開きになりました。

ちなみに百万遍では七條のお袈裟を着けて
法要に出仕するとき手に持つ中啓の持ち方が
浄土宗の決まりと違う独特の持ち方になります。

ただし控えの間から御影堂に移動して歩くときは
浄土宗の持ち方にするようにということなので
限定付きの独特ルールということなのでしょうね。

ということで珍しいづくしの御忌随喜でした。