ただ聴いてもらうだけでもいい

2025年3月19日(水)


久しぶりに会った方にお元気でしたかと尋ねたら
心の状態が良くなかったので2〜3ヶ月ぶりで
ようやく外に出ることができたと言われました。

パッと見た感じではそんな印象は受けませんが
もしよかったらお時間を少しいただけませんか
というのでお話を伺うと身の上話になりました。

結婚されたお相手のご主人は転勤が多い方で
2〜3年ごとに新しい赴任先へ異動になるから
最初は一緒について引っ越していらしたようで。

ご主人は仕事があるので忙しくされているけど
ご自身は人と仲良くなるのが苦手なタイプで
家にいることが多いから塞ぎ込みがちになって。

精神的にしんどくなって心の病を患ってしまって
ものすごく辛い時間をずっと過ごされたそうで
ご主人にもきつく当たったりしてしまった、と。

子どもを授かっても赴任先について行っていたけど
子どもが学校に通うような年代になってからは
ご主人には単身赴任をしてもらっていました。

少し前にご主人が定年を迎えて家に戻ってきて
数十年ぶりで一緒に暮らすようになったのですが
子どもたちは家を離れていて今お二人暮らしです。

二人でいる時間が自然と多くなるわけですが
ご主人にやさしく接したい気持ちはあるけれど
どうしてもご主人にキツく当たってしまうらしく。

こんな私で申し訳ないという気持ちはあるけど
心の病を患ったのがまだ尾を引いているためか
にこやかにしたくても気持ちが向かないようで。

ご主人はよく耐えていてくれるなぁと思うので
私のことをどう思っているのかと尋ねてみたら
「仕方がないけぇのぉ」というお返事でした。

どうにかしたいけどどうにもならなくて…と
おっしゃる心の内を想うと切なく感じましたが
聴くことしかできなくてただ聴いていました。

こんな話でごめんなさいねとおっしゃいましたが
「でも話を聴いてもらって少し楽になりました」
とはにかむように微笑まれたお顔が印象的でした。

たまたま顔を合わせたときに余裕があったので
時間を気にせずお話を伺うことができたのは
私にもその方にも幸いなご縁のひと時でした。