紅梅に降り積もる雪から
2025年2月24日(月)
今季一番の寒気という予報通り雪の朝でした。
数日前に咲いた紅梅の花に降る雪が積もっていて
「雪に耐えて梅花麗し」が思い浮かびました。
元カープの黒田博樹投手の座右の銘として有名で
カープのエースとして投げていたとき勝てなくても
耐えに耐えて投げていた姿がまさに言葉どおりで。
頑張っても頑張っても報われないことばかりでも
それでも歯を食いしばって耐えぬいて頑張っていたら
美しく花が咲くように報われる日もやってくるという。
こういう耐えて耐えて耐え抜いてというスタイルは
最近は好まれずに敬遠されることが多いですが
昔はそんなことを言っていられなかったんですね。
先日まさにそうした人生を歩んでこられた女性の
ご法事をおつとめしたあとで娘さんと話をしていて
生前こんなことを言っていらしたですねと言うと。
確かに母はお姑さんの言われることに従って
何も言わずにじっと耐えてきた人だったですけど
私たち娘は好き放題に言ってましたね、と言われて。
お母さんは何も言わせてもらえないようなお姑さんの
もとに来られてお手伝いをずっとされていたから
耐え忍ぶしかなかった時代が長かったでしょうし。
家業を辞められてからもお店をやっておられたので
お客さんの相手をして話を聞く側だったというのが
長かったから聞くことの方が多かったのでしょうね。
と申しあげたところ、もしかしたら私たち娘よりも
和尚さんのほうがたくさんいろんな話を母から聴いて
母のことを知っておられるかもしれませんと言われました。
私は私の話を聴いてほしいと思って伺うのではなく
おつとめをした後で最近どうですかという感じで
声をかけてお話に耳を傾けることが多かったですけど。
でも娘さんたちやお孫さんたちが家にやってきてくれて
話して聴かせてくれるのは嬉しく思っていらしたようですよ
と申し添えたら娘さんが目に涙を浮かべておられました。
今朝はやく咲きかけの紅梅に雪が積もるのを見たとき
黒田さんの座右の銘からお檀家さんのことを思い出し
お二人のように私も麗しく花を咲かせたいと思いました♪