劇中の風習が興味深かった映画
2025年1月27日(月)
今年は隙間時間だけでなくゆとりを持てるよう
何もない時間をつくりたいと思っていたところ
予定のない日を持てたので映画を観てきました。
映画館で映画を観るのが久しぶりすぎたので
間が空きすぎると予告編を見ることもなくなって
何の映画をいつ上映するのかわからなくなりますね。
ちょっとマニアックな作品にしたいと思って
今やっている中では『夏が来て、冬が往く』が
ちょうど朝一番にやっていたのでこれにしました。
主人公の女性チアニーは実は4人姉弟の3番目で
家庭の事情で二女と三女のチアニーは幼いころに
養子に出されていたことを知らずに育っていました。
冒頭でプロポーズしてくる恋人に家を持たないと
結婚したくないと返事を先延ばししていたのは
物語が進んでいくなかで何となく理由が出てきます。
一本の電話をきっかけに実の家族の存在を知って
父が亡くなったことを聞いてお葬式に出ることにして
海辺の田舎町にある実家に戻ってのお話がメインで。
中国の田舎では野辺の送りのような土着のお葬式が
あることや30年くらい前に地方の田舎に残っていた
風習や生活スタイルなどが映画に登場しています。
幼いころ養子に出された生い立ちを持つチアニーは
父の葬儀を通して三姉妹の交流を育んでいきますが
弟は拒絶反応を示すし母は負い目がある感じでして。
途中にチアニーが養父のもとで育っていたころの
回想シーンがお葬式が進む合間に挿入されていて
なんとなくチアニーの心の問題がわかってきます。
チアニーには実の母と姉弟がいると分かったけど
養父や義母的な存在や養父の娘っぽい義妹も含めて
家とか家族って何なのか自分と向き合っていきますが。
実は弟が血液の癌に罹って余命わずかだというのを
お葬式から帰ろうとする朝の食卓で母から聞かされて
骨髄のドナーの話を聞いたけどバスで家に帰っていきます。
最後は尻切れトンボのようにパパッと話が進んでいって
中国語で何かテロップらしきものがチラッと出たところで
物語は幕を閉じるという???な最後の映画でした。
過去と現在を行き来するシーンが移り変わっていくと
今のチアニーの気持ちや事情が感じられるだろうという
構成なのは分かりましたがモヤッと伝わる感じでして。
そこが良いところなのかもしれませんが全体的には
中国の規制をくぐり抜けるためボカした的なところも多く
自主製作的な手づくり感たっぷりな感じの印象でした。
ここでネタバレするのを避けたいので映画の最後で
流れたテロップには重要な情報があったようですが
なぜあの文章を日本語訳しなかったのかは解せませんね。
伏線回収するつもりがない要素がたっぷりだったし
面白いというより興味深い感じの映画だったですね。
もし機会があればよかったら観てみてください♪