スピーカーよりもリスナーでいる

2024年12月11日(水)

241211
昨日の記念講演で平岡先生がおっしゃるには
いまのご時世に求められるお坊さんというのは
昔とは変わってきているという話がありました。

かつてのお坊さんというのは人々を導いていく
というイメージがあったから仏さまの教えを
人々に説いて語ることが大事だとされていて。

何かあるとお説教しなきゃいけないと思って
話したがりで喋りすぎてしまうことが多くて
人々の話を聞くことは忘れがちだったけど。

今のご時世は話をするスピーカーというよりも
耳を傾けて相手の話を聞くリスナーであったり
モデレーターやファシリテーターであるべきで。

自分が人に何かをするという自分の目線よりも
予め何らかの前提や答えを自分の中に持たないで
共に探していく態度が求められているそうです。

とはいえお寺に行くのは敷居が高く感じたり
お坊さんに自分の話を聞いてもらうなんて
申し訳ないと感じたりする方もありますが。

お寺を離れて坊主BARをさせてもらったり
お寺でも寺カフェを開いて場をつくっていると
話を聴いてほしいという方はいらっしゃいます。

今回の講演のなかではお坊さんの在り方として
喋りすぎないで目の前の人に何かを促すような
関わり方をしていくことが大切という話でした。

ただし何かしなきゃいけないと思うのではなく
「見守るというのは全力を挙げて何もしないこと」
という河合隼雄さんの言葉も紹介されました。

お釈迦さまは相手に直接答えを示すのではなく
ヒントを与えることはあっても最終的には
本人が気づくようにしていた例も伺いました。

つい答えを言いたくなってしまうタイプなので
見守るに留めて喋りすぎないようにしないと…
忘れないように心しておこうと改めて思いました。