ピンピンコロリで遺された家族
2024年11月27日(水)
夏の酷暑が過ぎた頃からお葬式が増えていると
よく耳にしていたのが一段落していましたが
急に寒くなったためかまた増えているようです。
それと因果関係があるかどうかわかりませんが
いわゆるピンピンコロリで亡くなられた方の
お葬式をお勤めするご縁がこの頃増えています。
ご本人は誰の手も煩わせたくないと言われていた
というお話をご遺族から聴かせていただきますが
ご遺族には青天の霹靂であり驚天動地の出来事です。
医師からお亡くなりですと告げられたことが
頭では理解できていないわけではないのですが
心では全く受け止めることができないご様子で。
ご本人はピンピンコロリが本望なのでしょうが
遺されたご家族にとってはあまりに突然すぎて
いつまでも受け入れられないことも多いようです。
枕経の前にお話を聴かせてもらっているときも
大切な方は寝ているだけのように思えていたり
夢の中の出来事のように感じておられたりします。
ともかくお通夜もお葬式も目の前に迫っているし
やらないといけない手続きなどもたくさんあって
あれこれ考えている余裕が全くないことも多いです。
私にできることといえば枕経とお通夜とお葬式を
おつとめすることですが亡き方にまつわるお話を
なるべく詳しく聴かせていただくようにしています。
子どもの頃のお話だったりお仕事の話だったり
趣味や好きだったことや一緒に旅行に行ったとか
思い出深いエピソードなどを教えてもらっています。
そうしたお話を伺っているうちにポロポロっと
いま亡き方に対して抱いておられるお気持ちや
今だから浮かんでくる言葉が漏れてくることがあって。
ふと浮かんでくる心の声を聴かせていただいたときは
ぜひ棺のそばで亡き方に向かってそうした言葉を
語りかけて聴いてもらってくださいと伝えています。
ともかくできるだけのことはやったんだという
実感が少しでも持っていただけるといいのですが…
ピンピンコロリのお別れのご縁って複雑ですね。。。