言っても聞いてくれない人への後悔
2024年11月23日(土)
大切なご家族が亡くなったあとでよく聞くのは
あのときもっと優しくしてあげればよかったとか
もっと好きにさせてあげればよかったという言葉です。
ところが今回のご法事では逆の言葉を聞きました。
自分の思う通りに何でも押しきってしまって
家族の言葉には全く耳を貸さない性格だったので。
もし言ったら口ゲンカになっただろうけども
それでも好き放題にしないように言っておけば
もっと長生きすることができたんじゃないか…
何を言っても聞こうとしてくれなかったから
すっかり言うのをあきらめてしまっていたけど
やっぱり言えばよかったと後悔しているそうです。
そう言いたいお気持ちはお察しするのですが
もし口ゲンカになっても強く言っていたとして
それで言うことを聞いてくださるかどうか…
万が一もしも言うことを聞いてくださって
もう数ヶ月とか数週間とか数日とかだけでも
一緒に過ごせたときにどう思うでしょうね。
もし強く言っていたら今どう思うでしょうかね
と話を振ってみたら「う〜ん」と言ったまま
じっと考え込んで悩んでいらっしゃいました。
もし無理矢理のように言うことを聞かせていたら
今度は本人の思う通り好きにさせてあげれば
よかったのかも…と後悔されるかもしれません。
こちらの言う通りにさせてしまっていたとしても
本人の思う通り好きにしてもらっていたとしても
どっちだったとしても後悔される気がします。
でも後悔する気持ちをいま抱いていることを
亡き方は仏さまのところで分かってくださり
ありがたいなぁと思っていらっしゃることでしょう。
ちなみに皆さんはご家族から言われたことを
素直に聞いて自分を変えようと思うでしょうか
と尋ねたらどなたも笑って首を振っておられました。
他人にはこうした方がいいと言う私たちですが
逆に言われても言うことをきかない私たちです。
でも時には耳を傾けることも大事でしょうね。