大正生まれの女性の逞しさ
2024年11月14日(木)
百歳を目前にして亡くなられた女性の話です。
Aさんは最後までご自宅で暮らしていましたが
介護が嫌で要介護認定を受けていませんでした。
ご自分では問題ないと思っていらしたそうで
ヘルパーさんの力を借りることを全くせずに
トイレもお風呂も自分で済まされていました。
息子さんが家に手すりを着けようと言っても
そんなものは使わなくていいから要らないと
手で壁や家具を触りながら移動されていました。
足が悪かったけど杖を使うのも好きじゃなくて
不要になった方から譲り受けた杖があるけど
杖を使わずに背中を丸めて歩いておられました。
家の廊下に面したところにガラス戸があるので
もし杖が倒れてガラス面にぶつかってしまって
割れたら危ないから杖を使わなかったそうです。
息子さんが中学校に進学するとお弁当がいるので
毎日持たせてくれて就職してからも作ってくれていて
つい2年前までずっと作ってくれていたといいます。
仕事が休みの日も作って用意してくれていたらしく
今日は休みだと言っていたのにとAさんに言うと
まぁお昼にこれを食べなさいと渡してくれていた、と。
70才になろうという息子さんにずっとお弁当を
作り続けたAさんの息子への愛情に感心しましたが
受け取って食べ続けた息子さんにも感心しました。
Aさんは介護や支援を受けたくないという想いを
最後の最後まで貫き通して亡くなっていかれました。
大正生まれの方の気合いにはホント頭が下がります。
もっと強く逞しく在らねば…と思わされるお話でした。