坊さんが揉め事に関わる想定事例
2024年11月5日(火)
宗派全体での会議と模擬事例の研修会のため
久しぶりに京都の宗務庁舎へ行ってきました。
京都もあちこち外国からの旅行者が多いですね。
地元の役職に付帯して拝命しているお役目が
地元で揉め事があったとき調停役の長として
言い分を聞いたり調停を開いたりする役でして。
昨年度も模擬事例を検討する内容だったのですが
それに続いて今回は実際に調停をする場合に
どういう手順でどう行うかを見て学ぶものでした。
お寺とお寺の揉め事ということもあるようですが
今回は檀家さんがお寺と揉めているという事例で
檀家さんが訴えを起こしたという想定事例でした。
当初は住職さんに原因がありそうだと感じながら
調停が進められていく状況を見学していましたが
途中から檀家さんにも原因があるように感じられて。
最終的には和解に至るという結末になりましたが
実際には両者がこじれた原因が解きほぐされないと
今回のような和解に至るのは難しそうな印象でした。
模擬事例で調停役を担当されていた方たちにしても
住職役の方にしても檀家さん役の方たちにしても
争点が二転三転していたので見ていて混乱しました。
論点の整理をもっと大切にした方が良さそうですが
それ以上に大切なのは感情のもつれがどこにあって
もつれた原因を解きほぐせるかどうかになるでしょう。
ちなみに今回の事例では訴えてきた檀家さんたちは
お寺に帰属意識をお持ちという想定だったのですが
これからは何も言わず離れる人も多くなるでしょう。
昔と同じやり方が通用しない世の中になっていると
お寺に携わっている人は認識する必要があるでしょう。
でも年を重ねると追従するのが難しくなるんですよね。
世の中では定年がありますがお寺の世界にはないので
あちこちで「ん?」と思うことがたまにありますが
自分もそうならないようにしないと…と感じた研修でした。