頑張って乗り越えなきゃという圧力
2024年8月30日(金)
昨日電話が入って今夜のお通夜を頼まれたときは
台風10号がどこへどう進むか予想しづらくて
受けてもお勤めに行けるかどうか心配でした。
昼ごろ瀬戸内海を東向きに広島の南側を通って
愛媛をかすめて過ぎるころも普通の雨っぽい感じで
お通夜の往復に支障がなくてすんだのは幸いでした。
お通夜の控室で奥さまから亡きご主人のことを
伺っていたときにふと奥さまがおっしゃいました。
「頑張って乗り越えなきゃいけないですからね」と。
7年ほど自宅でご主人の介護をされていたけど
限界を感じて施設に預かってもらってからは
しだいにご主人の体調が衰えていかれました。
自宅の介護で充分に面倒を看た自負も実感もあるけど
それでも亡くなられたらもう会えなくなると思うと
胸がキュッとなって一抹の寂しさがあるそうです。
ご自宅を離れて施設に入ってもらってからも
面会に行けば顔を見ることができていたので
どこか存在を感じることができていたけれど。
これからは会いに行くこともできなくなるし
独りで心許ないけどいつまでも寂しがっていたら
なんとなくいけないような気がするのだそうです。
だからご主人が亡くなられて独りになったら
寂しいって言ってばかりじゃいけない気がして
頑張って乗り越えていかなきゃって思っている、と。
乗り越えなきゃいけないと思って乗り越えられるなら
それはそれでいいでしょうが乗り越えなきゃっていうのが
しんどければ乗り越えようとしなくていいと思います。
頑張りたいときは頑張ってみればいいでしょうが
心が乗らないときは無理してまで頑張らなくても
いいんじゃないですかね、とお伝えしてみました。
隣で聴いていた娘さまがとても強く頷いておられて
奥さまをいい感じに支えてくださるような気がしました。
その直感が当たってくれることを願っています。