本当か嘘か危険か安全か見抜く力
2024年8月24日(土)
お盆参りでお檀家さまから本をいただきました。
小島正美さん山﨑毅さん共著の『最強の専門家
13人が解き明かす真実 食の安全の落とし穴』です。
共著者のお二人が13名の専門家にインタビューした
模様を文章化した13のリスクについての話と
お二人の序章と終章と特別対談という16章立てで。
専門家の方々はとても分かりやすくかみ砕いて
説明してくださるのですが慣れない専門用語が
たくさん出てくる箇所は読みづらかったです。
合成より天然のほうが安全な気がするのはともかく
添加物はよくないと思ってしまいがちなのは
偽情報や陰謀論に惑わされているという話に始まり。
遺伝子組み換えやゲノム編集の最新技術にしても
放射能汚染やトチリウムの風評被害話にしても
トランス脂肪酸にしてもイメージと現実は違っていたし。
健康志向で健康食品やサプリやトクホという言葉に
踊らされるとかえって健康を損なうという話は
薄々わかっていましたが気をつけたいところですね。
メディア報道にしてもネットやSNSの情報にしても
なんとなく抱いている不安をより増幅する形で
ニュースを生み出して情報を流しているんですね。
場合によっては誰かの思惑や誰かの利益のために
科学的正確さよりもセンセーショナルな情報のほうが
視聴率や売上を伸ばせるというのもありますが。
国や巨大組織や海外大企業などへの不満とか
不信感を大きく取りあげてリスクが大きいように
見せかけて不安を煽るときは大々的に報じるけど。
あとで安全だとわかったり実際には問題ない程度の
摂取量しか口にすることはない状況だったりしても
安全性についてはほとんど報じることがないんですね。
しかもデマやフェイクニュースを流すときにかかる
発信コストに比べてデマやフェイクを否定するコストは
比較にならないほど高くつくのは頭が痛いところでしょう。
前に読んだ田口勇著『数字の嘘を見抜く本』も読み返して
世の中にあふれる数字にも情報にも踊らされないように
数字も情報もリテラシーが必要だと感じた一冊でした。
専門用語に惑わされず腰を据えて読んでいただきたい
食の安全を見極める力をつけたい人にオススメの本です。
著者の山﨑毅さん貴重な献本をありがとうございました♪