葬儀会館の僧侶控室にまさかの!

2024年8月9日(金)

240809
訃報が入ったのでお盆参りの予定を調整して
通夜葬儀に行ったのは初めての会館でした。
案内された控室にあった掛け軸に驚きました。

会館の名前に「白道」と冠してあるのも納得で
善導大師が『観無量寿経』を注釈された書物で
解説された「二河白道」の譬えを図示したものです。

手前側は現世の娑婆で引き返してこいと迫る
郡賊たちや猛獣たちは六種の感覚や認識とか
五種や四種の身体をつくる要素などを示していて。

西の彼方には西方極楽浄土の阿弥陀さまが
東の此方には仏教を説かれたお釈迦さまが
白い道を歩む人を迎えて遣わすのを示していて。

西向きの白い道は五寸程度だから15cmくらいで
わずか100歩の歩みですが南北の火炎と波浪が
渦巻いていて襲いかかるので渡るのは難儀です。

でもお釈迦さまの「その道を往け」との声と
阿弥陀さまの「心を定めて怖れず来い」との声に
励まされて歩む姿はお念仏する姿をあらわします。

誘惑の声に振り返ることなく極楽往生を願う心を示す
細い白い道を歩んでゆくと西岸に渡り着いて
極楽往生を遂げることができるという譬えです。

という念仏信仰の譬えを示している二河白道図は
浄土宗でも大切にしますが真宗さんも同様なので
安芸門徒の地域ならではの僧侶控室でしょうね。

故人さまがその白道を渡り終えられますように
と心から願って通夜葬儀をお勤めしてきました。