沈む夕陽が放つ光にお迎えを感じる

2024年8月3日(土)

240803
枕経とお通夜のお勤めを終えて会館を出たら
ちょうど雲の向こうに夕陽が沈んでいくところで
まるで西の彼方から光が放たれているようでした。

阿弥陀さまのいらっしゃる西方の極楽浄土は
夕陽の沈む先に十万億の仏さまの国を超えた
向こう側にあるとお経のなかに説かれています。

今夜お勤めをした方は施設に入られていたので
コロナが流行ってからは面会ができなくなって
親戚の方も会いに行くことができなかったそうです。

ずっと会えないままだった方も多かったので
お通夜のあとお別れのご挨拶をしていただいたら
皆さん棺のそばでいろいろ話しかけておられました。

それを見送ったあとで会館の扉を開けて出たら
西から光が放たれるような夕景に出逢ったので
あたかもお迎えが来られているかに感じたのでしょう。

ふと以前お檀家さまから伺った話を思い出しました。
義理のお母さんの髪をキレイに整えてさしあげたとき
なんかいつもより光り輝いていると感じたことがあって。

その夜のうちに義理のお母さんはお迎えが来られて
家族に前の夕方に髪を整えたときの話をしたら
一緒にいた家族は誰も何も感じていなかったけど。

お義母さんは寝床でも熱心にお念仏をされる方で
私に仏さまがお迎えに来られているのを見せて
お念仏するよう導かれたのだろうと想ったそうです。

そしてその方のお話をふと思い出したことから
私にも人にお迎えの話を説いて語るばかりでなく
自分はお念仏しているかと問われたように感じました。

ということで帰りの車はお念仏しながら運転しました。
このタイミングで沈む夕陽の景色に出逢ったのは
そういうことだったのかなぁと想うご縁でした。