愛しいこの子もお迎えが来て…

2024年6月8日(土)

240608
ご自宅での四十九日の法要に伺ったところ
白い仮祭壇の隣にもう一つ祭壇がありました。
ご両親に続いて愛犬も息を引き取ったそうです。

月々のお参りに伺うと吼えて出迎えてくれて
おつとめの間は後ろで静かに待っているけど
終わったら構ってくれと寄ってきていました。

撫でてやると気持ちよさそうな声を出して
撫でるのを止めるともっと撫でて欲しいと
吼えて催促してくる可愛いらしい子でした。

寄る年波には抗えず少しずつ衰えていって
次第に動くのがしんどそうになっていっても
それでも構って欲しいと寄ってきてくれました。

心臓を患ってからは薬を飲み続けていたし
会うたびに衰弱して弱々しくなって行ったけど
それでもいつも顔を見せに来てくれていました。

一番可愛がってくれていたお母さんが先に往き
続いてお父さんもお迎えをいただかれましたが
この子はそれでも頑張って生きていてくれました。

動きが弱々しくなって寝ていることも増えてきて
いつか別れるだろうと覚悟はしてたそうですが
ある日の朝気づいたときにはお迎えが来ていました。

これまでずっと一緒に暮らしていたご両親に続き
愛犬までもいなくなったら家の中がガラッとして
すっかり気配がなくなって寂しくなったそうです。

ご自宅まで火葬炉を積んだ車に来てもらって
火葬して遺骨を壺に納めたら位牌をもらったので
命日と名前と年を書き入れて写真を添えたそうです。

四十九日法要のときに愛犬のためにもお念仏して
在りし日の姿を心のなかに思い浮かべながら
手を合わせて一緒にご回向を申しあげました。

「この子も一緒に向こうへ行っているでしょうね。
今ごろ元気に走り回っているような気がします。」
と仰るので「きっとそうでしょうね」と答えました。

いつか自分もお迎えがきて向こうに着いたときには
この子も一緒に出迎えてくれるだろうと思います。