供養してもらえない方にもお経を

2024年1月8日(月)

240108
年忌のご法事をお勤めしたあとに頼まれました。
身寄りが無くてそのまま亡くなった方のために
もしお時間があれば供養してもらえませんか、と。

戦後に旅館を構えて切り盛りされていたAさんは
歳を重ねてから旅館をマンションに建て替えて
賃貸の大家さんをして生計を立てていました。

Aさんのマンションに長く住んでいた方のなかには
身寄りがなくて独り亡くなって福祉葬となったけど
その後は誰にも供養されていない方がおられます。

これまで何もしないままだったのが気になっていて
今回ご法事のご縁があったのも何かのご縁だから
一緒に供養してもらいたいと思ったのだそうです。

というのも今回ご法事をしたAさんは信心深い方で
ご先祖さまを丁寧にご供養してもらうだけでなく
有縁の方も無縁の方も年に一度は供養されていました。

だからかつてのAさん同じようにご供養を頼んだら
きっとAさんは喜んでくれるだろうしそうすることが
Aさんのためのご供養にもなると思ったそうです。

ご法事が住んだ後だったので改めてお勤めしました。
生前に入居されていた部屋でも頼みたいとのことで
部屋に入ってお念仏してご回向してきました。

供養の気持ちを受け継いでもらったAさんは
何よりもそのお気持ちを喜んでおられるでしょう。
手を合わす後ろ姿を見せることは大切ですね。