聞く耳を持ってくれないご主人に

2023年9月12日(火)

230912
「定年退職してから夫は空いた時間が多いのに
家でのことを何もしようとしてくれないんです」と
あるご年輩の奥さまがため息混じりで嘆いていました。

「将来なにがどうなるか誰にも分からないけど
もし私が先に死んだらあなたは一人でどうするの」と
ご主人を心配して言っても聞く耳を持たないようで。

いざとなれば娘さんに頼めば何とかなると思っているので
実際に娘さんに父の世話はしてくれるか尋ねさせたところ
「ん〜週1くらいなら」という返事にご主人は衝撃を受けたそうです。

団塊世代のご夫婦なので夫が外で仕事をして働いて
妻は家で家事や子育てをするという夫婦像というのが
ずっと当たり前だったので今もそうだと思っていたらしく。

でも娘さん夫婦は共働きしながら子育てされていて
夫も妻も外で働くし家事も子育てもするのが普通で
親世代とは価値観も生活様式も違うんですね。

だから娘さんは週1くらいならと答えたのですが
娘さんの現状をはっきりご存知でなかったご主人は
もし奥さんに先立たれたら一大事だと思ったらしいです。

それなのに相変わらず家でのことは何もしてくれなくて
奥さまに何もかも任せっぱなしでやってもらっていて
文句を言うことはあっても感謝の言葉ひとつないそうです。

私だっていつまで元気でいられるか分からないので
主人がこのまま何もできないままというのは心配だけど
どうしたらいいんでしょうねぇ…というお悩みでした。

奥さまはご主人のことをこんなに心配してくださるのに
ご主人はそれに気づいていらっしゃらないのでしょう。
今は当たり前でもずっと当たり前じゃないんですけどね。

ご主人の価値観を変えようと努力して悩まれるよりも
ご主人より元気で長生きできるように努力されるほうが
奥さまにもご主人にも心穏やかでいられるのかも知れません。

モヤモヤした気持ちは晴れることがなさそうでしたが
話を聴いてもらったスッキリ感はあったようで良かったです。