ホッとした自分を責めてしまう
2023年9月9日(土)
大切なご家族をなくした方のお話を伺っていたら
「主人が亡くなったとき正直ホッとしたんですが
何だか主人に申し訳なくて」と自分を責めておられました。
一年以上来る日も来る日も病院に通い続けて
身の回りのお世話から介護や食事の面倒まで看て
毎日ずっと忙しくて大変な日々が続いていました。
でもご主人を何とかして支えていたかったから
嫌ではないけど続けていくのは並大抵じゃなくて
それが終わった瞬間は正直ホッとしたそうです。
でもホッとしたことの理由はそれだけではなくて
身体に痛みがあったことも衰弱していく辛さも
やっと終わったことにホッとしたそうです。
ご主人は最後までずっと頑張ってくれていたけど
ようやく痛みからも苦しみからも解放されたので
ご主人も安堵されたんじゃないかと思ったそうです。
大切な人をなくした時にあらわれることとして
ホッと安堵する気持ちも自然な反応の一つです。
でもこの気持ちって申し訳なくて辛いんですよね。
なので誰かに打ち明けて話すことができたら
そしてありのまま受け止めて聴いてもらえたら
少しは自分を責める気持ちが軽くなるものでして。
ただ言葉に耳を傾けて聴いていただけでしたが
それでも自分の気持ちを素直に話せたことで
ちょっと心が軽くなったように感じたそうです。
ご主人のことがとても大切な存在だったからこそ
自分を責めることで自分が保てるのかも知れませんが
あまり責めすぎると後で自分にダメージが残ります。
ご主人への想いがあるからこそ申し訳ないのでしょうが
ご主人はきっと分かっていらしただろう思います。
お迎えにきてくださった仏さまがご一緒でしたから。