なぜやったのか分からない

2023年8月28日(月)

230828
先週木曜からコテンラジオの新しいシリーズ
全12話『オスカー・シンドラー』編が始まったので
アーリー・アクセスで10話目の途中まで聴いています。

1,200人のユダヤ人の命を救ったという彼が
どんな善意でユダヤ人を助けたのかということを
いろいろな角度から掘り下げて語られています。

以前にヒトラー編のときにもチラッと登場した
アドルフ・アイヒマンの話も出てくるのですが
ハンナ・アーレントについても触れられてまして。

彼らはどんな理由でそれぞれの行為を行ったか
いろんな資料を検証して検討していったとしても
これだと言い切れなくてモヤモヤしています。

ということを聴きながら思っていたところで
今宵は友人たちとオンラインでE.H.カー著の
『歴史とは何か』を読む読書会がありまして。

今回は1章と2章を解説してもらったのですが
その中でも個人の行動と社会的環境の話があって
個人の行動をどう扱うかという一節がありました。

行為の動機を探るのに個人を個人として見るか
集団のメンバーとして見るかという課題もあれば
彼ら自身の気持ちから見るという課題がありました。

コテンラジオで聴いた話と『歴史とは何か』とが
まさに今ちょうどピッタリのタイミングで
共鳴したかのようだったって不思議ですね。

「人間の行為は意図せざる結果を生むことがよくある」
というE.H.カーの言葉にも深く頷いた夜でした。