戒名を整えなおす
2021年11月13日(土)
先ごろお寺に相談へ来られた方がいらっしゃいました。
面倒を看ていたお兄さまのお葬儀を出されたのですが
宗派を気にせず家から近いお寺さまに頼まれました。
ひとまずお葬儀が終わったあと他のご兄弟から
実家は浄土宗だから宗派が違うと言われたそうです。
四十九日の法要から浄土宗にしようと思って来られたのでした。
お兄さまは浄土真宗でお葬儀を執り行われていたので
釋のついた法名を授かっていらっしゃったのですが
四十九日の法要後に戒名を整えなおして欲しいと頼まれました。
私としてはご縁あってせっかく授かっていらっしゃるし
このお寺には浄土真宗の法名のままの方もおられるので
無理に整えなおさなくても構わない旨は伝えました。
でもご兄弟も含めて皆さまがやはりご希望されたので
釋に続く二文字は残したまま上に二文字を加えることにして
その場で皆さまと一緒に相談しながら考えることにしました。
お人柄やお仕事について皆さまが話してくださる中から
二つの文字が浮かび上がってきたのでご提示したところ
皆さまがとても気に入った形で整えなおすことになりました。
「きっと兄も気に入ってくれていますよ」と笑顔で仰いました。
大切な方をなくされた方々にとって納得のいく戒名というのは
グリーフケアになることがあるというのを改めて感じています。