カンナの花と被爆とお酒の話と

2021年6月22日(火)

210622
76年前に原爆が投下されて焼け野原となった広島では
当初、今後75年間は草木も生えないと言われました。
でも1ヶ月後に咲いていたカンナの写真が残っています。

夏が近づくと意外なところでカンナの花を見かけます。
今日たまたま見かけたのは鮮やかなオレンジ色でした。
ちなみに被爆1ヶ月後のカンナは真っ赤だったそうです。

オレンジのカンナの花を見かけたのは午後だったのですが
午前中に別のところで原爆当時の話を聞かせていただきました。
90代のおじいちゃんを診療していたお医者さんから伺いました。

爆心地から500mで被爆して奇跡的に助かったおじいちゃんは
子どものころから「わしはいつ死ぬんかのぉ」が口癖でした。
でも90才を過ぎても「わしはいつ死ぬんかのぉ」と言い続けていました。

このおじいちゃん実はとっても大酒飲みだったのだそうでして
他にも大酒飲みだった長命被爆者さんたちが大勢いらしたそうです。
他方では全く呑まないで短命だった方たちも大勢いらしたそうです。

お酒と被爆の影響との因果関係は確かめられている訳ではないけど
もしかしたら何か身体に良いことがあったのかも知れないね。
とお酒がお好きな先生は笑いながらおっしゃっていました。

なぜか同じ日にこうして偶然に出会ったことだったのですが
カンナの花も話のおじいちゃんもしたたかに生きておられました。
たくましくてしなやかな「したたかさ」は見習いたいところです。