お供え前ですが「等得」の分として

2020年5月21日(木)

200521
坊さん見習いのお稽古中のころ食前に「食作法(じきさほう)」がありました。
浄土宗独特のお作法ですが中には禅宗系の般若心経や五観の偈も入っています。
お作法の中では餓鬼さんに米7粒を取り分ける「等得(とうとく)」をします。

昨年はお寺に成る枇杷の実をすべてカラスに「等得」という事態になりました。
実が色づいてきたころに気づいたら皮と種だけ残して平らげていた訳です。
今年は色づきはじめた頃に実を袋掛けして見えないよう隠しておきました。

昼過ぎ頃に枇杷の木のほうでガサゴソ音がすると思ったらカラスが突いていました。
アッと思って近寄って行ってみたら袋が一つ破られていて実が残っていませんでした。
他の袋にも突いた形跡が見られたので少し早いですが実を収穫することにしました。

ということで二年ぶりに枇杷の実を仏さまにお供えすることができました。
イタズラなカラスがお供えする前に手を着けていましたが「等得」分でしょう。
カラスの嗅覚というか食べ物を見つける能力ってスゴいもんだなぁと驚嘆しています。