隠されているものを見抜ける力を

2020年2月10日(月)

200210
昨夜は森達也さんの「〜思考停止する民衆と忖度するメディア〜」に参加しました。
映画「i-新聞記者ドキュメント-」の舞台挨拶に合わせたハチドリ舎での監督トークです。
以前から生でお話しされるところに身を置いて直に話を聴きたくて馳せ参じました。

オーム真理教を追い掛けはじめたきっかけから始まったトークは淡々と流れていったのですが。
メディアの伝える表層ではなく事物の奥底に目を向けていく視点の源は好奇心に突き動かされておられるようで。
何かを声高に訴えるわけでもないのに気づいたら聴く人に訴えかけてくる熱量というか情熱に圧倒されていました。

視聴率に貢献しないモノはマスメディアに報道されることがないというのはわかっていましたが。
不安を煽られるとセキュリティ意識から群れて集団化し異物を探して排除するという流れは怖ろしいですね。
事件報道が多い昨今は本当に治安が悪いのかという流れからのノルウェーのオスロ刑務所の話は初めて知りました。

幼年期の愛情、青年期の教育、現在の貧困、3つの不足と犯罪が生まれる話も貴重でして。
どうやったら犯罪者が社会に戻って来られるのかという仕組み作りがもっと語られるようになってもらいたいですし。
心を動かされた乱射事件の加害者と犠牲者たちの母親についての話がもっと当たり前の世の中になってもらいたいと思います。

質問の最後の最後に拝聴できたお返事は個人的にも宿題ですし。
メディアの表層から隠されているものを見抜ける力をもっと磨き鍛えます。
森達也さんの動向はこれからも注目していきます。