想いを寄せていらっしゃるからこそ

2019年2月13日(水)

190213
仏さまにお供えしてくださいと余分にお花をお持ちくださることがあります。
亡き方だけでなく仏さまにも想いを寄せていただけるのは有り難いことです。
可愛らしいお花をお供えくださったことをご本尊さまもお悦びのことと思います。

先立たれたお子さまのご法事を終えた後に聞きにくそうに尋ねられました。
まだお骨を納めずにお仏壇の前に安置しているけど構わないですか、と。
お子さまの存在を感じられる大切な拠り所として未だ手放せないのだそうです。

お気持ちが整われるまでお手元に置いていらして構いませんよ。
納骨しようと想われる日がくるまでそのままお守りしてさしあげてください。
とお返事しましたらホッとされたお顔でもう一つお尋ねしたいのですがと仰いました。

毎朝毎晩いつも仏さまにお十念してお位牌にお十念してお骨にお十念しておられるようでして。
やはり十遍ずつじゃないといけないのか、一遍ずつでも良いのか、どうでしょうか、と。
お念仏の数は問題ではなくて急ぐときは一遍で堪えてもらったとして時間がある時はしっかりどうぞ、と申しました。

できれば十遍のほうが有り難いですし時間が許すなら百遍でも千遍でも万遍でも一日中でもどうぞ、とも申し添えました。
法然さまも数は定められていなけど怠けることにならないようたくさんお念仏するよう勧められていますので。
どれほど強い想いを抱いていても慣れていくうちに疎かになってしまいがちであることを忘れないようにしたいものです。