受け継いで伝えていく

2018年11月8日(木)

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広島にご実家があっても県外にお住まいのご夫婦がお施主のご法事でした。
ご主人さまは足繁く広島に戻って来られていらっしゃるようです。
ご実家に寄られるのではなくて講習を受けるために、とおっしゃいます。

お話をうかがうと3歳のときに広島市内で被爆されたとのこと。
被爆体験を伝承する人が必要だと思い伝承者となる講習を受けようと思い立たれました。
実際にいまお住まいの市域で中学生に修学旅行前の事前研修でお話をされているのだそうです。

伝承者となる講習で聞かれた話にご自身の被爆直後の記憶で不明瞭だった記憶が裏付けられて大変に喜ばれています。
原爆が炸裂して気づいたら真っ暗い中にいたというのが他の方の話でも似たような体験があったことに驚かれたのです。
当時の記憶はあまり覚えていらっしゃらないそうですが73年を経て当時の状況がようやく分かってきているそうです。

私も幼い頃に祖母から何度も何度も繰り返し被爆から後の苦労話を聞いて育ちました。
お寺に戻ってからもいろんなお檀家さまにさまざまな被爆体験のお話を伺うご縁もありました。
そうした体験談をしっかり受け継いで次世代へ繋げるようにしなければならないと感じた有り難いご縁でした。