お寺の納骨仏壇にお位牌を

お寺の納骨堂はお位牌を入れることができます。
お独りで暮らしていらっしゃる方がご両親のお位牌を納められました。
家のお仏壇よりもお寺の納骨堂にある方が安心できるから、と。

今はやりの「○○じまい」という発想でなさった訳ではありません。
逆に、どうすれば粗末にならず大切にできるかと考えられていらっしゃいました。
ご自身の身の上に、いつどこでどのようなことがあっても大丈夫なように、と。

あまり知られていませんが、ここのお寺では納骨堂の一つひとつを「納骨仏壇」と言っています。
お骨が納められた上はお仏壇と同じつくりになっていることによります。
それぞれの家からお仏壇の姿が消えてもお寺の納骨堂はお仏壇の役目を立派に果たせます。

「お寺にあればいつでもお参りできるし何かあってもご住職がいらっしゃるから本当に安心できます」
肩の荷を下ろしたようにホッとされたご様子で、とても柔和なお顔でおっしゃいました。
「死生ともにわずらいなし」と仰った法然さまのお言葉が思い起こされるような有り難いご縁でした。