追憶の世界と「いまここ」と

2018年5月26日(土)

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ご法事のおつとめ中に、ふとご生前のお姿が思い浮かぶことがあります。
思い浮かんだ場面に意識が向くと追憶に浸ってしまうこともあります。
今日は、追憶の世界から今の瞬間に意識を戻そうとした瞬間に、お経を読み間違えました。

同じお経本を開いて一緒に読んでいたので、どこに戻るべきなのかはすぐにわかりました。
お経本を開いて読まなくても覚えていますが、目で追って読んでいたから気付けたと思います。
おつとめをしている時に、こんな具合で読み間違えたのは初めてのことで、とても驚きました。

おつとめの時は特に頭の中が「いまここ」から離れてしまわないように気をつけているつもりです。
でもAIのように感情を持たず淡々とお経をおつとめするということは出来そうにありません。
ご縁の深かった方であればこそ思い出されることもたくさんあるものです。

お寺に居る年数が増えるほど、いろいろな方と顔を合わせて重ねていくご縁も増えてきています。
今日のようなことは繰り返さないようにしたいと思いますが、可能性は高まる一方な気もします。
想いを馳せても読み間違えることがないよう「いまここ」を大切にできるように心がけたいものです。