在りし日のお姿を真似て継いでいく

2018年5月2日(水)

180502
お昼間には外を歩くと足元がビシャビシャに濡れそぼるほどの雨模様でした。
そんな中をお参りされたお檀家さまから嬉しい贈り物をいただきました。
薄口和紙と竹をつかって手づくりした本格的な和凧「縁起凧」です。

手のひらに載せられるくらい小さいですが実際に揚げることができる凧です。
今回いただいたのは私と老僧の名前の入った上の二つです。
下の三つはお檀家さまの亡きお父様が作られて以前にいただいていたものです。

お父様がご健在でいらした晩年に小さな凧のつくり方の手ほどきを受けられたそうです。
隣で一緒に竹を削いで形を整えて和紙を張って寄席文字や絵柄を描き入れられていました。
お父様が亡くなられた後でふと思い立ってお父様の跡を継いで凧をつくろうと思われたとのことです。

在りし日のお姿を思い浮かべると楽しそうにされていた様子が瞼に浮かんだりします。
小さな和凧を手づくりされていたお父様のお姿が記憶に焼き付いていらっしゃったようです。
きっと亡きお父様は阿弥陀さまの極楽浄土からご覧になってお悦びされていることだと思います。