手を合わす心で共存する心を育む
2018年4月27日(金)
大正生まれのお母様のお位牌を開眼してもらいたいと頼まれました。
お経本をお渡ししてご一緒におつとめをして開眼をいたしました。
後ろから一生懸命にお経を唱えてくださる声が聞こえました。
お母様は浄土宗の信徒だということを誇りに思っていらしたそうです。
「一緒におつとめをしていると昔の母の姿がふと瞼に浮かんできました」
そうおっしゃった娘さまはお仏壇のお守りを引き継いでくださっています。
実は施主さまご夫妻はお二人とも熱心なキリスト教徒でいらっしゃいます。
お母様が守っていらしたお仏壇を自分たちが元気な間は守っていきたいとおっしゃいます。
晩年のお母様と一緒に暮らしておられたのでお仏壇のお守りをするのは自然な流れだそうです。
神さまに祈る日暮らしをされているので仏さまに手を合わせることも大切にしてくださいます。
お母様のことを大事に思うからこそお母様が大切だったものをも大事にしようと思っておられます。
「もしも次に引き継いでくださる先がなくなったら遠慮無く声を掛けてください」と申しあげました。
自分が大切に信じるものを大事にするだけでなく他人が大切に信じるものも大事にできることはステキなことです。
これまでも心がけてきてはいますが、改めてより一層に心がけたいと思いました。
そのためには普段から手を合わす心を大切に生活して共存する心をしっかり育んでいくことです。
いろいろな人がお互いに相手を大事に思って共存できる環境がもっともっと広がっていくことを願っています。