子どもたちに「育ち直しの場」を【臨床仏教公開講座 第8講】
2018年1月23日(火)
臨床仏教公開講座の第8講(るんびに学園・藤大慶師のお話)を拝聴してきました。
『子どもたちに「育ち直しの場」を 〜困難を抱える子どもへの援助〜』という講題のお話でした。
独特のユーモアも交えた話術に笑わせられて重たい話題なのにズッシリ感が残らないお話でした。
「目と目が合う恐怖感は赤子の頃に注がれる愛情で乗り越えられるよう育っていく」
「大人になるということは数多の辛いことを一つひとつ乗り越えていくことである」
「命の歴史から学ぶべきは奪い合うと絶滅するが分け合うと生き残れるということ」
車に乗せた赤ちゃんを自由にさせるのと包み込んでくるむ感じにさせる違いの話は初めて聴きました。
良かれと思って自由にさせると不安を感じるのに抱かえられた風に動けない方が安心感に包まれるそうです。
当たり前ですがしっかりと愛情をもって抱きしめられている安心感は子どもの頃にはとても大切なのですね。
自分中心の生き方をしていた頃にニヒリズムに走って生きていても仕方が無いと思われていました。
他人のためにという生き方に変わってから生きていて無駄なことが何一つないと思うようになられました。
自分の存在意義を感じられる何かがあるという話題は私も含めてたくさんの人に共通する感覚だと思います。
チンパンジーと人間の違いについての話もとても興味深いものでした。
そこから分け合うという話題に進み、1つのあんパンを2人に分けさせる話になりました。
子どもたちに実際に与えて考えさせて体験させる時の語りかける内容がステキでした。
実は一番の学びは、聴衆を巻き込んで笑わせるユーモアで重たい話題でも心地よく拝聴できる話術だったかも知れません。
相手の心を読み取る思いやりの心を大切にしていきたいと素直に思わせられたお話でした。