がん患者のこころの声を聴く【臨床仏教公開講座 第5講】

2017年12月12日(火)

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臨床仏教公開講座の第5講(臨床僧の会・佐野泰典師のお話)を拝聴してきました。
『がん患者のこころの声を聴く 〜仏教者による傾聴活動〜』という講題のお話でした。
昨日につづき今日も傾聴にまつわるお話を伺うというご縁に出逢いました。

「アドバイス的なことはすべて余計なものにしかならないので聴くことに徹するのみ」
「たとえ愚痴や文句を言われても聴き続けていくことで相手がスッキリしたと感じる」
「お坊さんがいるということで場が落ち着いたりおさまったり安心感を与えたりする」

先月の中外日報(宗教専門の新聞)に京都の病院での傾聴活動が載っていらした方でした。
最初はお坊さんだけでなく病院側も試行錯誤する中で次第に定着されてきているそうです。
そのときに関係する人たちのチームに加えていただいたことが最初の一歩ということでした。

傾聴して受容して共感というのはよく言われますが「共感は響感」という言葉を紹介くださいました。
もとはかごしま緩和ケア・ネットワークの長倉伯博師がおっしゃっていた言葉だそうです。
「ともに」という共感が「ひびく」という響感でもあるというのは昨日伺った話を彷彿させました。

お話を伺いながら佐野泰典師のお人柄があってこそ歩んで来られているのだと思いました。
ご縁に導かれることがあれば佐野師が取り組まれるような傾聴にも携わってみたいものです。