切り取られた視界外への配慮 -ZERO PROJECT 2017-

2017年11月1日(水)

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先日の ZERO PROJECT で感じたことがありました。
カメラ越しの世界しか見えないというのは怖ろしいな、と。
それは音を紡ぐワークショップの成果を発表する場の時でした。

全員で大きく輪になって座った中央で集まって発表していました。
中で何が起きているのか一同みんなが興味を持っていたはずです。
でも参加者の皆さんは座っている席から様子を見守っていました。

カメラクルーが大きな輪になった席を割って中に入っていきました。
一人また一人とカメラを手に撮影している人たちが入っていきました。
主催団体の撮影関係者3名に加えて報道陣の数名が続々と、です。

取材を優先して周りで座って見ている人の視界を遮っていました。
撮影される方の気持ちが全く理解できない訳ではありません。
しかし、その光景には何とも言えない違和感を感じたのです。

本来は参加者優先でお互いにお互いの成果を分かち合うはずでした。
ところが撮影することの方が優先されているのは誠に残念でした。
そのため興ざめさせられたような気持ちになったのです。

カメラが切り取った光景しか目に入らないと周りが見えなくなるのでしょう。
自分がカメラを構えた時には周りにも充分に気をつけたいと強く思いました。