自宅で寝ている間に迎えていただきたい

2017年9月22日(金)

170922
お葬式のときには慌ただしくてあまりじっくりお話を伺えないことが多いです。
そのかわりお葬式を終えた後の七日参りなどでは色々なお話を伺うことがあります。
先日もお宅でのご廻向の後で亡き方の最期のご様子をじっくり聞かせていただきました。

ご臨終のお知らせを受けた日に、実は入院されるご予定だったそうです。
10日くらい前からご自分で食べ物を召し上がれなくなっていらっしゃいました。
一週間くらい前から水も口にされることがなくなっていかれました。

ご心配なので近くのお医者さまに往診してもらって点滴を受けられていたそうです。
昔は三世帯いまは二世帯同居されていらっしゃるお宅ですが、ご主人が介護をされていました。
さすがにご主人の体が限界に近くなってこられたので入院を考えられたということでした。

明日は入院という日の夜、娘さんが側に一緒に泊まっていってくださいました。
夜の間に何かあったら大変だろうと、何となくお嫁さんが気になってお願いされたのでした。
そうして泊まった娘さんが翌朝目が覚めたときには息を引き取ってご往生されていました。

数日前にはお孫さんや曾孫さんも顔を見に来られていらしたのだそうです。
お亡くなりになる前に家族みなさんが顔を合わせてお話をされることができました。
そしてご自宅のご自分の寝床で最期を迎えられるというのは、本当に希有な方です。

死亡診断は老衰だそうですが、まさしく枯れるようにして息を引き取られています。
こういう最期の迎え方を見せてくださるのは、とても有り難いことだと思います。
ご近所さんなどご縁のあった皆さんが「あやかりたい」と仰っているそうです。

願わくは私も同じように阿弥陀さまのお迎えをいただきたいものです。