待宵の月の光が届きますように…

2020年9月2日(水)

200902
お一人で暮らすのが難しくなって施設へ入られた方がいらして
認知症の具合がコロナになってから会えずに急に進まれたそうです。
時どき面会に行かれる親戚筋にあたる方が教えてくださいました。

認知症が進んだといっても自分のことはそれなりにできるそうです。
ただし昔の記憶がどんどん忘れてしまわれているので
先立たれたご家族のことも覚えていらっしゃらないとのことでした。

先立たれたご主人もそれより前に逝かれた息子さんお二人についても・・・
以前はご主人に先立たれてお独りになってしまって相当気を落とされていました。
でも今は記憶がないためお独りになってしまった苦悩がないご様子だとか。

決して自ら望んで認知症になられたわけではないのですが
認知症のおかげで心が穏やかで安らかでいらっしゃるそうです。
そのことを伺ったとき「そうですか・・・」としか申せませんでした。

とても熱心に菩提を弔って手を合わせていらっしゃる方でした。
阿弥陀さまは苦しみ渦巻く世界をお慈悲の光で照らしてくださいます。
お独りでいらっしゃるこの方にも届きますようにと待宵の月に願いました。