想いを寄せて語る時間を

2020年7月24日(金)

200724
また新型コロナウイルスの感染が気になる状況になっていまして
ご法事をどの範囲の方までお声掛けするか悩まれることが多いです。
激しい雨のなか伺ったお宅のご法事では人数を減らされていました。

ご遺影が少し昔のお姿のようでご法事の後にチラッと尋ねたところ
そのお写真に込められた亡き方への想いを聴かせてくださいました。
ご病気を患われてからのご苦悩を詳しく存じあげていなかったのです。

お葬儀のときには一通りお話しを伺うようにしているつもりでした。
でも限られた短い時間では話しきれないことがたくさんあります。
中には親しい人にもなかなか吐露できない心の内もあるものです。

今日は自然な流れの中でずっと仕舞い込まれていた想いを語られました。
ご家族や亡き方のご兄弟にもそこまで話されたことがなかったのを
大切な亡き方への想いや当時の苦悩を打ち明けることができました。

ご法事のとき僧侶としては何かしらの法話をすべきと思いがちですが
時には抱えておられる想いを聴くことの方が求められている場合も多いですね。
亡き方について想いを寄せて語る時間というのも何よりのご供養ですから。