残してきた遺骨の行方は

2020年1月4日(土)

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「火葬場に残してきた遺骨はどうなるのですか?」
ご法事の後でお参りされていた方から質問を受けました。
処理方法を知りたいわけではないようでしたから気になる理由をお尋ねしました。

大切な亡き方の遺骨を残さざるをえなかったことが心に引っかかっていらっしゃるようでして。
亡き方の魂が残って宿っていたり依り代のような存在であったりしたら・・・
というようなご心配をされていらっしゃったことからの質問でした。

平素に整えて切った髪の毛は美容室などに残していくことは気になりません。
でも最期のお別れのときに手元に残した髪の毛は形見のような存在に感じます。
もしお別れの数日前に髪の毛を整えていたとしてもその髪の毛は恐らく気にならないでしょう。

火葬場に遺骨を残すとはいえ足元から頭にかけて全身の遺骨を少しずつ収骨しています。
入りきらない大きさの遺骨は小さくして部分だけを骨壺に収まるように整えてもいます。
ですから手元にある遺骨を大切な存在と想われて差し支えないと思いますよ、と申しあげました。

今年最初の火葬場でのお別れからの帰り道で見かけた菜の花です。
まぶしい陽光に照らされて美しい黄色が輝いていました。
先に逝かれた方も彼方から同じ花を見てくださり同じように愛でてくださることでしょう。