微々たることも積もれば大いなる歓びに
2019年8月5日(月)
自分の為した行いが因となって自分自身がその果報を受けます。
善い因は楽の果報を受けますが悪しき因は苦の果報となります。
この因果応報は基本的に自分自身の問題なのですが例外があります。
お店で買ったときにもらえるポイントは次回以降の買い物で割引に使えます。
買い物をたくさんすればポイントがたくさん溜まって割引をたくさん受けられます。
例外的にお店での買い物以外の目的に溜まったポイントを使えることがあったりします。
自分が受ける楽果を回し向けて他の人の功徳に振り向ける回向という形はまさに例外です。
お坊さんに頼んでお経をあげてもらうのはお施主さまに功徳が積もるというのが基本なのですが。
ご先祖さまや亡き方に振り向けて少しでもお浄土での功徳が増すようにとご回向するという訳です。
亡き方にとってはほんの微々たる功徳にしかならないのかも知れません。
しかし大切な方から功徳を振り向けていただいたご回向は極めて大きな歓びだと思います。
幼い子の描いてくれた似顔絵やお手紙が親御さんにとってはこの上ない贈り物になるようなものです。
だからご回向してくださっていることを亡き方はとても歓んでいらっしゃることでしょう。
ということを七日参りのおつとめの後でお話している流れの中で申しあげたら感動されていました。
亡き方に今の自分にもできることがある、というのがとても嬉しかったのだそうです。
想いを寄せる心で手を合わせる姿をご覧になったら、きっと歓ばれていることでしょう。
何かとお寺にお参りくださったときには私にもよくしてくださった方でいらっしゃいましたから。