飽くことなく欲しきままに歳月を重ねて

2019年7月11日(木)

190711
ご自宅で暮らしていらした頃にはお参りに伺っていたけど。
お住まいを離れたらお目にかかれなくなる例はけっこうあります。
そして次に再会するのはお浄土に召されることになったあと。

便りが無いのはお元気でいらっしゃるということですから。
そこを追い掛けてまでお時間を頂戴してこなかったのはこちらで。
最後にもう一度お話しすることができたら・・・と思うことの繰り返し。。。

若造坊主だったのをお育てくださったおかげで今日があるのに。
いただいてきたご恩のお礼を直接申しあげることはできなくて。
葬送の儀式の中でお念仏に込めるしかできないのは申し訳なく思います。

もっと御礼参りを行脚して巡ればよいことはわかっているのですが。
昨日も徒らに暮れるにまかせ今日もまた虚しく明けていくばかりでして。
目の前のことばかりにかまけているうちに時は過ぎていくわけで。

他人様に偉そうなことを申す身なれど己は一体どうなんだ・・・
暮れゆく夕景に飽くことなく欲しきままに歳月を重ねていることを哀しく想うのでした。