批判的精神vs.恣意的監視

2017年5月19日(金)

170519

組織犯罪処罰法改正案が衆議院を通過しました。
犯罪を計画段階で処罰する「共謀罪」が含まれています。
いわゆる「テロ等準備罪」と言われているものです。

その中には矛盾がたくさんあるという議論がされていました。
審議の一部分だけ切り取った報道では議論が尽くされたとは思えませんでした。
数の論理で押し切ったようにしか映りませんでした。

これからどうなっていくのでしょうか。
戦前の頃のようになっていく可能性があります。
お互いがお互いを監視して通告させあう状況です。

現代はそこにテクノロジーの進化が加わっています。
ネットを経由した様々な情報がビッグデータとして蓄積されています。
個人の検索や閲覧の履歴から買い物の趣味から他人との連絡や個人的情報発信まで種々あります。

捜査機関が組織犯罪処罰と称して情報を監視していくのは間違いありません。
ビッグデータを収集解析する側は情報提供を求められたら開示せざるを得ないでしょう。
問題は、どういう意図でどんな情報をどのように判断して「罪」とするか、です。

私たちを守ってくれるために大いに役立つ可能性も充分にあります。
その一方で国家権力に都合の悪い存在を恣意的に処罰しやすくなったのも事実です。
批判的内容をブログで書くことも処罰される可能性を秘めていると言えます。

美しく咲き誇る薔薇を不用意に触れるとチクリとトゲが刺さります。
薔薇のトゲは命に及ぶほどのことはありませんが・・・
このブログの更新が途絶えたのは投稿内容により処罰されたから・・・とならない未来を願います。