先輩の話に耳を傾けてみると

2026年4月14日(火)


年度初めの定例会議のため岡山へ出向きました。
坊さん団体の中国四国地方の支部役員会議なので
みんなが集まりやすい岡山開催というのが恒例です。

以前は駅前の貸し会議室を借りて弁当持ち込みで
行っていたそうですが、この頃は個室付きのお店で
食事の席を予約して会議をセットで行っています。

定例会議そのものは滞りなく終わりましたが
翌々年度に担当が予定されている全国研修を
どのように開催するかという話題が出ました。

会議のなかでも話題に上がっていましたが
昼食をいただきながら以前に行われた研修や
他の支部での最近の例などに話が及んでいって。

ある大先輩が研修というと…という流れから
ご自身の若い頃の体験を語りはじめられて
先輩の回顧話が思いのほか長く続きました。

田舎のお寺から関西のお寺に小僧に出されて
戸惑いながら大変な修行を重ねてきたことや
大学時代の恩師たちとのご縁にまつわる話でした。

当時は言われるままに様々な場に出るしかなくて
第一線の先生方からいろいろ話を聞かされたけど
いま振り返るとご縁に恵まれたとしか思えなくて。

その頃の先生方は話し始めると熱量が高くなっていき
原稿の準備がなくても何時間でも蕩々と語られていて
そのお姿にじかに触れられたのはありがたかったそうです。

大先輩が思い出を語り始めたときには正直なところ
ここまで長くなるとは思っていませんでしたし
少し身構えるような気持ちもあったのが本音です。

とかく昔話というのは長くなりがちなもので
どこかで区切りがつくのをじっと待つような
気持ちになることって少なくないんですよね。

ところが今日はひたすら耳を傾けているうちに
大先輩が語られる話の中にはその場でしか聞けない
貴重なエピソードが多く含まれていると感じました。

ある人が「ぜひ本にしてください」とおっしゃって
いましたが、食事中というくつろいだ場だからこそ
聞かせていただけるものがあると思わされました。

このごろ特に若い世代では効率よく時間を使うことが
是とされて、つい無駄を省こうとしてしまいがちですが
その中にこそ大切なものがあるのかもしれません。

タイパやコスパで早く移動できる手段を選びがちですが
ゆっくりと進む鈍行列車の中だからこそ見える景色が
味わいがあって心豊かに感じられるようなものでしょう。

何に追われているのかわからないまま気忙しくなって
つい時間の無駄を避けようとしてしまいがちですが
遠回りに思える時間の中にこそ深く残るご縁がありそうです。