講演では伺えなかった精神科医としての話

2026年2月24日(火)


母校の同窓会から広島いのちの電話が主催する
講演会に後輩の医師が登壇するという案内が
流れてきて興味があったので参加してきました。

『目の見えない精神科医が、見えなくなって
分かったこと』の著者でもある福場将太先生が
北海道から広島に戻ってきての凱旋講演でした。

医学部在学中に難病で視力が低下していって
医師免許を取得した後に失明したけど現在も
精神科医として診療している医師である一方。

日常生活では多くの支えを受ける視覚障害の
当事者としての経験も交え、うつと自死の問題を
わかりやすい語り口で解説していただきました。

最初はうつの心の話で、うつ状態は何かしらの原因で
身体や心のエネルギーが下がっている状態であり
その状態が長く続くとうつ病と診断されるそうです。

続いて死にたい気持ちと自死についての話から
心を追い詰める感情との向き合い方の話になり
ご自身の体験から紐解いた話をいただきました。

最後のまとめで心のエネルギーチャージとして
身体と比べて心のメンテナンスは忘れられがちだけど
心にも定期的なエネルギー補給をと締め括られました。

講演のあとで質疑応答の時間が設けられていて
質問があったのですが、当たらなかったので
講演会のあとで直接ご本人にお尋ねしました。

講演とは直接関係ない話ですが、行政が携わると
自殺の予防とか防止とか対策といった言葉が
使われるのは当事者にはキツくないだろうか、と。

実際の診療現場では死にたいという当事者が
本人の意志ではなく連れられて受診した場合に
どのように接するようにされているか、です。

最初の当事者にはキツくないかという問いには
福場先生から「それはその通りでキツいと思います」
というお返事だったことにまずはホッとしました。

次の診療現場での接し方の問いには、最初に
患者さんと会ったときはまずはいろんな話を
聞いて信頼関係を築くようにするのが一番で。

しっかり向き合って信頼してもらえるように
ならないと診断や治療ができないと伺って
温かい先生だなぁと感じてほっこりしました。

私も人生のお悩みに耳を傾けることがあるので
「この人なら」と思って安心して打ち明けて
いただけるようでありたいと改めて思いました。