オンラインでビブリオ読書会-11
2025年12月18日(木)

今月のオンライン読書会に参加してきました。
持ち時間5分で本について語るビブリオ形式で
今回は5人が推しの本をそれぞれ紹介しました。
先月は都合がつかなくて参加できなかったので
2ヶ月振りの参加で、今回は積読になっていた
新書の中から今井むつみさんの本を選びました。
慶應大学SFCを退官される最終講義の内容を
文字起こしして本にした『人生の大問題と
正しく向き合うための認知心理学』でして。
この本で初めて今井むつみさんに出会ったのですが
慶應大学SFCの一般教養は教授陣がステキでして
大学生のころに生で聴きたかった先生ですね。
思考バイアスと聞くとパッと良くないモノだと
思ってしまいがちですが、生きていく上では
ないと困るモノだという視点は欠けていました。
認知心理学というか認知科学という分野の知見は
人間の行動原理や行動規範にも関わってくるので
読み進めると仏教との親和性が高いと感じました。
大学の講義が元なので耳で聞いてわかる内容なので
元々わかりやすいのでしょうが、本で読んでも
とてもスーッと入ってきて読みやすい本でした。
今井先生が毎年改良を重ねてきた最終形の講義内容で
大学生が社会に出て広く活躍していく人になるために
ということですが、みんな一度は読むべき一冊ですね。
AIが世の中を席巻していったとしても、仮説を立てて
思考して検証していくのは人間が得意とするところで
いわゆるクリエイティブというのにもつながっていて。
その仮説を立てて思考して検証していくということを
アブダクションとかクリエイティブというのですが
その力を磨いて鍛えるのが大事だというのは納得です。
スキーマとか記号設置とか馴染みのない言葉も出てきて
腹落ちさせるのが難しいところもあったりしますが
一度だけでなく二度三度と読んで理解したくなる本でした。
他の人が紹介したなかには私が謹呈した本もありましたが
岩田靖夫著『ヨーロッパ思想入門』も積読で持っている
共著の『ジャック・デリダ「差延」を読む』もいいですが。
真藤順丈著『宝島』の本を読んでから映画を観てみたいですね。
ちなみに今回は私の推し本とジャック・デリダが同率一位人気でした。
忙しくても時間をつくって本を読もうと思った読書会でした♪