仏さまに手を合わせる体験をする
2025年11月6日(木)

あるお寺で開かれた分かちあいの集いでのことです。
集いの時間を終わる前に仏さまに手を合わせて
おつとめをご一緒できるようならしてもらっています。
いろいろな考え方や好みやお気持ちがあるので
必ずしも参加しないといけないわけではなくて
「よかったら一緒にどうぞ」とご案内しています。
ほとんどの皆さまがご一緒くださるのですが
お一人ほど「私は失礼いたします」と言って
皆さまより先に退席される方がいらっしゃいました。
ご一緒いただきたいのは私の想いでしかないので
「そうですか、ではお気を付けてお帰りください」と
これまではお帰りになるのをお見送りしていました。
ところが今回は「参加してみようと思います」と
おっしゃったので「そうですか、ではぜひ」と
一緒におつとめに参加していただきました。
ただ、実は今までおつとめというものを
したことがないので、どうやったらいいのか
わからないので教えてくださいと言われました。
というのも、お父さまが神仏に手を合わせる
ということを全くなさらない方だったので
そういう経験がないまま育ったのだそうです。
ということで、ひとまず一緒におつとめして
途中でお焼香をしていただこうと思ったら
お焼香のやり方もご存知ないということでして。
予めお作法をお伝えして、お焼香のときには
隣で改めてお伝えしてお焼香いただいて
初めてのおつとめを体験いただきました。
終わったあとでどうだったか感想を伺ったら
お経の中にどういうことが書いてあるのか
知りたいので教えてほしいと言われました。
簡単にパッと説明できるものではないので
意味を伝えるよりまずは体験をしていく
ということをしてみてくださいとお伝えしました。
意味を知るよりも、まずは仏さまに手を合わせる
というご縁を少しずつ重ねていただくことを
大切にしていただきたいと思ったからです。
頭で考えることより身体で体験してみて
仏さまに手を合わせていくなかで何かしらを
感じていただけたら幸いだと思っています。