ついにあの映画『国宝』を観る
2025年9月15日(月)
公開当初から面白いという評判を聞いていて
公開中に映画館で観たいとずっと思っていた
映画『国宝』をついに映画館で観てきました。
この三連休は久しぶりにお寺がヒマだったから
三時間もある長い作品だけど午後に上映している
映画館に行ったら空席のほうが少なかったです。
歌舞伎の話という以外に全く情報を知らずに
観に行ったので、物語の年代が現代じゃなくて
1970年のシーンから始まったのは予想外でした。
任侠一家の親分の息子という出自を持つ少年が
才能に惚れた歌舞伎の名門の家元に引き取られて
実の息子と一緒に芸を仕込まれて育っていって。
芸の少年と血筋の御曹司が歌舞伎の世界を
駆け抜ける物語は、わかりやすい展開だけど
いい塩梅に意外性があって面白かったです。
上映時間が3時間あったはずなのに気づいたら
もう終わるのか…とストーリーそのものが
面白かったのが皆さんのいう面白さでしょうね。
なぜタイトルが『国宝』というのかと思っていたら
エンディングのころに「あ〜だからか〜」と気づく
というのも面白さを感じるのに一役買っています。
名門の血筋の家に生まれて幼い子どもの頃から
厳しい歌舞伎のお稽古三昧だったからこそ身に付く
ものというのが家元のお子さんにはあるでしょうが。
吉沢亮さんも横浜流星さんも役に抜擢されてから
歌舞伎のお稽古をすることになったのでしょうが
どれだけ稽古漬けだったんだろう…と感心しました。
物語後半の横浜流星さんの曽根崎心中がキレイで
吉沢亮さんとの掛け合いがなんとも切なくて
でも美しくて、あの場面は胸にジーンときました。
歌舞伎の家元に生まれたら幼い頃から当たり前の
ように歌舞伎の芸を仕込まれているのでしょうが
お寺に生まれた場合はそうじゃない人もいるらしく…
門前の小僧習わぬ経を読む、という諺はあっても
寺に生まれた子は小僧でもなく経も読めない…
という育ちの坊さん、けっこう多いんですよね…
寺に生まれるというご縁をいただいたこともですが
習っていなかったけど当たり前に経は読めるという
育ちにしてくれた親に感謝しなければ…と思った映画でした。
まだ上映しているので観ていないひとは是非どうぞ♪