施設に入らせたのは負い目があったけど

2025年8月7日(木)


8月に入って2日の盆施餓鬼法要が終わると
お盆の棚経がぼちぼち始まってくるのですが
今日から本格的にお宅へのお参りが始まりました。

お仏壇の前でお盆のお経をおつとめしたあとは
短い時間ですが一年ぶりに顔を合わせた皆さまに
「お変わりありませんか?」とお話を伺っています。

あるお宅では、これまで自宅で独り暮らしだった
お母さんが独り暮らしを続けるのが難しくなって
施設に入ってもらうことにしたと昨年伺っていて。

今はどうされているのだろうと思って「お母さん
最近どうされていますか?」と二人の娘さんに尋ねたら
「このところ調子が良いんですよ」とおっしゃいました。

施設の職員さんが毎朝、身体の調子を診てくれるし
食事も用意してくれるしお風呂もお世話してくれるし
至れり尽くせりなことにお母さんも馴れたようで。

独りで暮らしていたときよりもよく食べるから
細くなっていた顔もすっかりふっくらしてきて
施設に入ってもらって良かったと思っているそうです。

お母さんが自宅で独りで暮らしていたときには
本人にしっかりしていてもらわないと不安だから
「どうしてこんなことができないの…」と強く当たっていたけど。

今はお母さんの様子を見に施設へ面会に行っても
元気でいてくれることをありがたく思えるようになって
顔を見ても不安に思うことがなくなったそうです。

お母さんに施設に入ってもらうことにする前は
お世話しきれなくなったことに負い目があったけど
これで良かったと今では思えるようになった、ということでした。

自宅で暮らし続けるのか、施設に入ってもらうのか
というのはとても難しく悩ましい選択だったでしょうが
結果的に良かったと思える選択だと、ありがたいことですね。